爪木崎の水仙まつりに行ってきたよ その2
2017.01.18
こんにちは。
ひとつ前のブログは天文部から。
今回は生物部から水仙まつりのレポートで~す。
レポーターは、部活かけもちの諏訪部アリコです(部活ばっかりして怒られそうですね)。
さて、下田の爪木崎の水仙まつり。
遊歩道にぎっしり咲くスイセンの香りがとっても上品で癒されます。
生物部アリコが気になったのは、スイセンの花ではありませんでした(スイセンの花の構造はちょっと気になったけど)。
大いに気になったのが、会場にたくさんいたメジロちゃんたちです。
みんな知っているちっちゃくてかわいい鳥。
爪木崎のメジロをほのぼのと見ていると、ある異変に気がつきました。
ん?こやつ、何かがおかしい・・・。
はいっ!これが普通のメジロ。
そう。爪木崎にいるメジロはどれも首元が真っ赤なのです。
むむむ、新種発見か??
いや、そうではありません。
何とここのメジロはアロエの花粉が首にくっついて、真っ赤に染まっているだけだったのです!!
水仙まつりの会場には、赤いアロエの花がたくさん咲いています。
メジロたちは、アロエの花から花へ、蜜を吸いに飛びまわっていました。
よくよく観察してみます。
メジロはアロエの花茎(アロエ本体からにょ~んと伸びてるやつ。上のほうに花が密集して咲く)に上手にとまって、下向きに咲いている花の中に頭をつっこんで蜜を吸っています。
私もアロエさんからお花をひとついただいて、蜜のありかをさぐってみました。
細長い花の奥に甘い蜜がありました(けっこう美味しい)。
手前には花粉がついた雄しべがあります。
メジロは頭をつっこんで花の奥の蜜を吸うのですが、そのとき花の手前にある花粉がメジロの首にくっつくのです。
こうゆうこと。
花粉をくっつけたメジロは、そのまま他のアロエの株に移動します。
そこでまた蜜を吸うと、雌しべに花粉がついて、受粉が成功!
アロエは次の世代へ子孫が残せるのです。
自分では動けないアロエは、蜜でメジロを誘い出し、みごと受粉作業をさせているのでした。
アロエに操られたメジロは、首を真っ赤にした酔っ払いのように見えますね。
アフリカ原産のアロエと日本のメジロ、爪木崎で出会ってしまいました。
環境保全の観点からは、外来種であるアロエと在来種のメジロの間で新しい関係性が構築されてしまったので、あまりよろしくないですけれど。
下田市爪木崎の水仙まつりは、生き物ネタも目白押しです。
来月2月10日までですよ~。