夏の夜空が待ち遠しい
2020.07.25
例年通りであれば、梅雨明けしていてもおかしくない今日この頃。
早く青空、星空をゆっくりと眺めたいものです。
星空観察の楽しみといえば星座です。
星と星を線で結び、人や動物、道具に見立てます。
中にはいがいな結び方をした星座もあるので、想像力の豊かさは、今も昔も変わらないことがわかります。
星座は見つけるだけでも楽しいのですが、それぞれに物語があり、多くが神話と結びついています。
星を見るとき、神話を知っているとさらに楽しめますよ!
今日は、夏の星座の代表格であること座の神話をご紹介します!
夏の夜空を見上げると、ひときわ輝く3つの星が見えます。
その3つは、線で結ぶと大きな三角形に見えることから“夏の大三角”と呼ばれています。
都会でも見ることができる明るい星です。
それぞれデネブ、アルタイル、ベガという名前の星で、
アルタイルは彦星様、ベガは織姫様と呼んだほうがなじみ深いかもしれませんね。
さらにベガと周りの星々を結ぶことで、こと座が形作られます。
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その昔、吟遊詩人のオルペウスは、
若くして亡くした最愛の妻に会いたくて地の底にある死者の国冥界へ旅立ちます。
妻に会いたい気持ちを詩に込めて竪琴を奏でると、
その音色に冥界の神たちも聞き入りました。
オルペウスをかわいそうに思った冥界の神々は、
「地上に戻るまで、決して妻のほうへ振り返ってはいけない」という条件のもと
妻をオルペウスのもとへ引き渡しました。
冥界からの帰り道、
後ろにいるはずの妻の足音がしないのでオルペウスは不安になります。
しかし、冥界の神々の言いつけを守り、振り返って確認するのをやめました。
しばらくすると目の前に地上の光が見えオルペウスは安堵します。
気が緩んでしまったオルペウスは、
妻に光が見えたことを教えようと振り返ってしまいました。
オルペウスが振り返った瞬間、妻は冥界の奥底へと戻されてしまいます。
その後、オルペウスが冥界の神々に再度お願いをしましたが、聞き入れてもらえず、
冥界の入り口で嘆くしかなかったのです。
天界からオルペウスの様子を見ていた神が、オルペウスの亡き後、
使っていた竪琴を天に挙げてこと座にしました。
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悲しくもあり、オルペウスのやさしさと勇敢さを感じられるおはなしです。
また、最後の気のゆるみが危ないことを私たちに教えてくれているようです。
星座にはそれぞれ物語があります。
少し調べてから観察するとより一層楽しめることでしょう。
雨が上がったら、空を見上げてみてはいかがでしょうか。
伊豆高原学園では星空観察のアクティビティがあります。
実際に見える星々を眺めながら、神話や惑星についてご紹介しています。
ご利用の際には一緒に星を眺めて見ませんか?
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清水(メロス)